日常コミュニケーション

HPSは短所ばかりなのか? 〜敏感な気質の方の恋愛・夫婦関係について〜

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はじめに

人に「気にしすぎだよ」と言われたり「こんな風に感じる自分はダメなのだろうか」と感じた経験はありませんか。最近話題のHPSという言葉。皆さんはどのようなイメージを持っているでしょうか。

HPSとは、人との交流において、相手の様子から感情を感じ取ったり、外部からの刺激に対してもダイレクトに感じ取ることのできる生まれながらに敏感な気質のことを指します。

一般的に国内で話題となったのは2000年前後からですが”生まれもった気質”のため、そのものを変えることはとても難しいと言われています。

では、HPSであることは否定すべきことなのでしょうか。

実はその必要はなく「私は敏感に感じる方だ」と自分自身の状態を受け止めた結果、どの様に人と向き合っていけばよいのか分からなってしまった状態なのではないでしょうか。

改めてコミュニケーションを学ぶことで、人に対してどの様に向き合えば良いのか整理することができます。

では、実際にはHPSがどのような気質で、恋愛・夫婦関係についての具体的な向き合い方については、どのようなものなのでしょうか。

 HPSには4つの特徴があります。

HPSの特徴

①Depth of processing(深い世界観の構築)

コミュニケーションの場においてなど、感じたことを詳細な情報として受け取ることができ、その上で総合的に向き合うことができます。一方で、HPSの外的要因への思考能力は、その独自の世界観が特徴的な為に、周囲の人に理解されない場合があります。

②Overstimulated(刺激を過敏に受け取る)

感受性の強さが故に、本来向き合わなくても良い情報もしっかり拾ってしまうことがある HPSの方。 真面目な性格の方も多く、その感じた内容に対して一生懸命に情報処理をしようとして、結果的に疲れてしまうというケースがあります。 

③Emotional reactivity and high empathy(共感力の高さ)

HPSの方は会話している際に、相手の目線・話し方・体の向き・呼吸の様子・話の内容から、相手が言葉にしない感情を敏感に感じることができます。

その共感力の高さから、HPSに理解のある方ならばこの様子を理解できる場合がありますが、非HPSの方に伝えても理解されづらいことから、生きづらさとして感じている方が多くいるのが現状です。

④Sensitivity to subtleties(五感で情報を受け取れる勘の良さ)

会話において、五感の情報を元に、相手自身が気づいていないような思いまで受け取ることができます。情報として受け取っていても、相手が意識的に表現していない内容に対しては、伝えても理解されにくく、コミュニケーションの難しさを感じている場合もあります。

では、HPSの方は恋愛・夫婦関係においてはどの様な傾向があるのでしょうか。

HPSの恋愛・夫婦関係の特徴

①五感で相手を好きになる

HPSの方が人を好きになる時、多くの人が感じるであろう「優しいから」「趣味が合うから」などという要素を、更に五感を使って掘り下げて受け止めることができます。それは、日頃から、なぜ優しいと自分が感じたのかを細分化して受け止めたりすることができるからです。 

②想像力が豊かなため、喜びを沢山感じたり、逆に不安に思うことがある

嬉しいと感じた時の情景を、五感を使って捉えることができ、そのまま情報として受け止めることが可能なため、非HPSの方と比べて幸福度が高いと考えても良いと思われます。しかし、本人の許容する範囲を超える量の情報を感じることがあると、情報処理が追いつかず、ストレスを感じてしまうことがあるようです。

③考えすぎて疲れてしまう

パートナーとLINEをしていて、絵文字の有無とその内容、文体の変化、話の構成などから情報を感じとることができます。その感じたニュアンスを説明しようとするも表現が難しく、また、相手自身がはっきりと文章化している訳ではない場合、感じ取った内容について気になっていても相手に伝えることは負担になるのではないかと迷っているケースがあります。

HPSの特徴や、恋愛、夫婦関係の傾向から見るに、敏感な感受性を持っていることで生きにくさを感じていることもあるのではないでしょうか。

では、HPSの方の恋愛は思うようにいかないものなのでしょうか。

HPSの恋愛・夫婦関係をより自分らしく向き合うためのポイント】

①HPSであることをパートナーに伝える

HPSは、気質であるため、それ自体をなくすことはできません。しかし、感受性が強いということはそれ自体悪いことではなく、本人がパートナーと共にどの様にHPSと向き合うかで恋愛、夫婦関係の様子が変わってきます。

もしかしたら「HPSではなかったらこんな話をしなくてすんだのに」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、HPSとは関係なく、自己開示することでお互いをどの様に受け止めたら良いのか具体的に考えていく機会とになります。

②HPSと相性がよい人の特徴

・クリエイティブな職業の方

何もないところから世界観を作っていくような職業の方(デザイナー、芸術家など)は、感じることを大切にされているので、どこか重なるところを見つけられる可能性が高いです。

・話を”聴く”ことができる方

コミュニケーションにおいて、事実と自分の感情や、相手の感情等を分けて受け止めることができる方。HPSの方が”感じた”という情報に対し、何をきっかけにそのように感じたのか、話を聴くことが大切です。

・ポジティブで相手の長所を認められる方

HPSの方は、感じる情報が多すぎてどのように向き合ったら良いかわからないことがあったり、コミュニケーションにおいて、感じたことが気になって相手に聞きづらかったりすることで悩んだり、その結果、自己肯定感が低くなる場合があります。

その様子をポジティブに受け止めてもらうことで、その情報とどのように向き合ったら良いのか考えるきっかけに繋がります。 

・自立している人方

世の中には様々な価値観があることを理解していたり、自分が感じたことをいつも相手に伝えることが正しい訳ではなく、相手の立場になって考えていける方。

③HPSの気質を活かして恋愛をする

HPSであることで戸惑ったり、傷つく経験をしたことはありませんか。

”感じる”という目に見えないことに関しては、誰にでも相談して理解してもらえることは難しく、これまでご本人でもどのように向き合えば良いのか明確にできないことがあったかもしれません。 

しかし”生まれた時から人より多く幸せを感じられる才能が備わっている”という感性が豊かだということに着目し、今より少し肩の力を抜いて考えても良いのではないでしょうか。

④感じたことを落ち着いて整理する

HPSの方がコミュニケーションの場において感じた感覚は大切にしたいことです。しかし、相手の方が、言葉や意思を持って態度に表した訳ではないことを感じ取ってしまった時、その情報に身を委ねるのではなく、自分が感じ取ったこと、相手が明確に態度に表したことをまずは分けて捉える必要があります。その上で、気にしなくて良いことなのか整理することが大切です。

⑤HPSのことで相談できる人間関係の構築

国内でも話題になりつつあるHPS。言葉だけでも知っている方や「もしかしたら私もそうかも」と思い始めている方、HPSだと確信を持っている方など関心が増えているのが現状です。

自分が感じた感覚に対してどのように向き合えば良いのか、その感情を否定することなく、共に整理してくれることができる人に相談してみることが大切です。

【HPSである方が自分らしく生きるには】

HPSであることに対して引け目に感じてしまったことはありませんか。それは決して悪いことではなく感性が豊かなHPSの方が喜びに満ちた時、その様子は見ている人の心を照らすことができます。例え、非HPSの方がHPSの方と同じことを感じることができなくとも、パートナーと気質を理解し、HPSの方が何に対して、何をきっかけに、どのように感じたのか伝え合うことで、適度な接し方を見つけ出せるのではないでしょうか。

そのためには、HPSの内容に限らず、改めてコミュニケーションを学ぶことが重要です。

特に、HPSのことを相談できる相手がいない場合には、自分自身で感じ取った情報の整理をする必要があります。それが結果的に自分自身を守り、有意義に人生を歩めることになるのではないでしょうか。

大人になって学ぶことは、様々な経験をしている分、学生時代とはまた違った理解ができ、すぐに活用することができます。

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最後に、コミュ障で悩み苦しいかもしれませんが、諦めないでください。まずは自分ができることや自分の特徴を活かして少しずつ小さな挑戦を繰り返していきましょう。無理だと思ったら一度立ち止まって、再度動き出しても大丈夫です。

また、1人で治そうとすると継続できなかったり、時間をかけた割に成果が見えない場合があります。コミュニケーションの改善を支援するスクールなどを活用して目標達成を応援してもらい、効率的・効果的に進めていくこともおすすめです。無料体験を用意しているスクールもありますので、気軽に参加してみましょう。

参考になれば幸いです。



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